あの感動を求めて
次世代の靴下を作ろう!そんな想いから開発が始まったYOSHIRO SOCKS。現実のものとして生まれるまでには、意外なヒントや偶然の発見がありました。
歩けない人を歩けるようにしたいという夢
高校3年生の夏、あるドキュメンタリー番組がきっかけで理学療法士を目指すことを決めました。歩けなくなった患者さんが、再び歩けるようになる。忘れられないシーンでした。理学療法士という仕事は、そのお手伝いができる。そんな素晴らしい仕事に心から憧れて、リハビリの世界に飛び込んだのです。
失意の中で見つけた一筋の光
ところが現実は、セオリー通りのリハビリでは歩けるどころか現状維持が精一杯。「年のせいだから」「病気のせいだから」とあきらめてしまう患者さんばかりでした。そして、光が見えてこない毎日の中で、歩くことや挑戦することをあきらめてしまうのです。患者さんを励ますべき医師や私たち理学療法士にも「やれることをやって治らなければ仕方ない」といった気分が蔓延し、自信喪失と申し訳無さでいたたまれなくなった私は、5年間勤めていた病院をやめてしましました。そんな失意の中で見つけた一筋の光が『足指』でした。
妻の小指が浮いていた
ふとしたことがきっかけで、結婚したばかりの妻の足の小指が浮いていることに気がつきました。小学生の頃からひどいO脚に悩まされ、ひざ痛や腰痛もありました。痛み止めをよく飲んでいたことが印象的でした。足指は全て地面についていることが当たり前だと思っていたので、衝撃的だったのを今でも覚えています。そこで何とか小指が地面に着くようにと、揉んだり伸ばしたりしているうちに「脚の内側に力が入る!」と言い始めたのです。「小指が地面に着く感じがする。脚の内側にも力が入る!」と言って歩き方が変わっていたのです。
ヒントは足指
早速、妻の脚の写真を撮り、1週間後と比べると、O脚が改善していたのです。ひざ痛や股関節痛も消えていました。たったこれだけで改善するなんて。これを追求していけば、志半ばにして挫折してしまったリハビリでたくさんの人々を救えるようになるかもしれない。そうワクワクしたのを覚えています。それから答えは患者さんの足にあると思い、足を見て触り続けました。そのうちに足指が広がることで体が安定する人が続出し、次々に奇跡の回復を果たしていったのです。
逆立ちと同じ理論
なぜ足指が広がると姿勢が良くなるのか。それは組体操の中に答えが隠されていたのです。逆立ちをしている子供の手を見ると、みんな指を広げていました。家に帰って逆立ちをして手の指を閉じると、バランスが悪くなり、すぐに倒れてしまします。足の指も、もしかしたら同じことが起きるかもしれない。ヒントは意外なところにありました。
いままでにない形状記憶構造
こうして思いついたのが、「ひろのば体操」でした。さらに足指の研究を行い、様々な症状に対応するため、10年の歳月をかけて足指を広げる形状記憶の靴下を設計しました。幾度となく試作品を繰り返しながら出来上がったものが「YOSHIRO SOCKS」。製作までの道のりは非常に長くかかりました。すぐに試作品で実験すると、わざと膝と腰を痛めていた私のカラダから徐々に痛みが消え足指も広がっていきました。つまり、この靴下を履くことで、ひろのば体操をし続けているのが再現できたのです。
奇跡の靴下の誕生
逆立ちのときの手を再現できたのですが、靴を履いたり床がフローリングでスリッパを履く現代では、足が滑ることによる足指の変形を予防できませんでした。そこで、独自に開発した滑りにくい糸を世界で初めて採用。こうして生まれたのが奇跡の靴下です。人間の回復力に限界はない。足指が広がり、浮き指が改善すれば、正しい姿勢と呼吸を取り戻し、膝痛や腰痛にも革命を起こすことができるはずです。
NHK番組
足育
NHK「サキどり」「ガッテン」「美と若さの新常識」において、代表取締役 湯浅慶朗が原案・取材協力しました。